協賛で集めたお金のおよそ半分が、地域の外にある業者へ流れていく。返礼品は届く。けれどその利益の大半は、このまちには落ちない。 そんな構図に、どこかで気づいてしまった。
集めた想いは確かに向こう側に届く。ただし、そのうちの半分は、地域の外の業者に吸収される。返礼品という仕組みが悪いのではない。誰が返礼品をつくっているか、という一点に問題があった。
もし、返礼品を地元の事業者が出していたら。日々つくられている食やものづくりが、そのまま協賛者のもとへ届いたら。3,000円の半分は、地域で暮らすだれかの売上になっていたはずだ。
この違和感を、仕組みとしてほどいていく。それが、この冊子のテーマ。
これが、めぐるわが解きたい一行。仕組みの入り口と出口を、どちらも地域のなかに設計し直す。
A quiet leak, flowing out.
返礼品の仕入れが外部業者を経由すると、協賛金の約半分が地域外に流出する。
地域の事業者から返礼品を募り、お金の通り道を地域の内側で閉じる。
主催者・事業者・運営、どこかに負担が集中しない分配で回す。
A four-player architecture.
地元の商品を味わいながら、チャレンジを応援する。納得感のある金額で払う。
仕組みの利用料はゼロ。応援される側にお金の負担が集中しない設計。
募集と発送を分離。まとめて1回だけ梱包・発送する。日次対応は不要。
プラットフォームの設計・運用に徹する。在庫も物流も持たない、軽い運営体。
Where does the money actually end up?
協賛者が払う金額は1本。中で4者に配分する。配分比率は運用しながら見直す前提。
※ 運営費400円の内訳(プロデュース・システム手数料)は、運用開始時に合意する。
小規模案件でも、だれも赤字を見ない。返礼品は実経費として事業者に直接渡り、運営費は固定費ゼロから立ち上げる。
成長とともに規模が見えてきた段階で、配分を見直していく。最初から大きな運営コストを載せない設計が、小さな案件でも成立する理由になっている。
What counts as a "challenge"?
「チャレンジ」は、子どもの遠征だけを指さない。人口減少が著しい地域で、何かをやろうとすることすべてを、この特集ではチャレンジと呼ぶ。
部活動や文化活動の遠征も、地域の祭りも、小さな店のはじまりも、途絶えそうな一次産業を続ける営みも、同じ軸の上に乗っている。個人の挑戦も、地域の意思表示も、残っていくためのエネルギーという点で等価である。
その等価性を担保する通り道が、めぐるわだ。
全国大会や海外遠征など、チームや個人の挑戦。
平和への祈りや世代をつなぐための、地域の集まり。
出店・小規模な会社の立ち上げ・本屋・地域出版。
途絶えそうな文化・漁・手仕事を、もう一度まわしていく営み。
Everyone's reason to be here.
From proof to infrastructure.
最初は実績、次に広がり、最後に定着。いきなり規模を取りにいくと、事業者の負担と法的整理が間に合わず、仕組みそのものが信頼を失う。
小さく確実に実例をつくることを、最初の1年の最優先とする。
無理のないペースで、年に数件から数十件。「地域で知られて、地域の人が安心して使える」状態を、数字より先に置く。
大手クラウドファンディングと張り合うのではなく、地域に残るお金という一点で差別化する。
What we know can go wrong — and how we carry it.
地域で「協賛を募りたいチャレンジ」が年に何件出るかは未知数。少なすぎれば仕組みが遊休化、多すぎれば供給が追いつかない。
ご祝儀的に初回は出してくれても、手間に見合わないと次から断られる。
「協賛」と「商品販売」の境目、特定商取引法・資金決済法・景品表示法への抵触リスク。
関係者が増えるほど、協賛者・主催者への説明が難しくなる。透明性が下がると信頼が揺らぐ。
チャレンジ主催者を誰が連れてくるかが決まらないと、仕組みはあるのに案件ゼロ、という状態になりやすい。
分配比率の議論が長引くと、本来の目的(地域循環・チャレンジ支援)がぼやける。
わたしたちは、人が減っていく地域で、それでも何かを続けようとする人を応援したい。
応援のかたちはさまざまにある。寄付でも、ふるさと納税でも、クラウドファンディングでも、応援はできる。けれど、そのお金の半分が地域の外の業者の手に渡ってしまうなら、わたしたちは、別の道をつくりたい。
地元の事業者がつくる返礼品を、地元の人と、地元を想う人が買う。売上は地元に残る。協賛金は、チャレンジを続ける人の手元に残る。運営費は、その仕組みを設計し運用する人の手元に残る。そのすべてが、地域にとどまる。
めぐるわは、仕組みの名前であると同時に、わたしたちの願いである。
めぐるわ(MEGURUWA)
地域のチャレンジを、地域の事業者が届ける返礼品で応援する、南部地区を起点としたプラットフォーム構想。
用途
本冊子は、仕組みの全体像を共有するための提案資料。配分比率・名称・ロードマップは運用しながら見直す前提で記載している。
MEGURUWA — Issue No.001
2026年4月 発行
非売品 / 提案内利用
取材・編集
MEGURUWA 編集部
次の検討事項
① 名称の最終決定
② 第1号案件の選定
③ 配分比率の合意
④ 法的確認